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欧米では個人宅でも盛んに行われている植栽のライトアップ、近頃は日本の住宅でも、おしゃれなライトアップで演出された庭やエクステリアがだんだんと増えてきました。
ライトのセッティングや配線には難しそうなイメージがあるため、「ライトアップは専門業者に頼まないとできない」と思いこんでいる方、きっと多いのではないでしょうか。
ところが欧米にしても日本にしても、個人宅の植栽のライトアップは、DIYで行われるケースが少なくありません。実は資格や専門知識を持っていない人でも、意外と簡単にライトアップできてしまうのです。
賃貸マンションでももちろんDIYで対応可能。今回は物件の魅力をもう一つ増やしたいオーナーさん向けに、DIYで植栽をライトアップする方法について詳しくご紹介します。
 
(※参考:これだけはDIYで!ガーデンリノベーション

DIYでライトアップするための準備

●電圧とライトを選ぶ

ガーデンライトには、一般的な100V電源で使えるライトと、12Vの低電圧ライト、電源不要のソーラーライトがあります。
このうち100Vのライトは電気工事業者による設置工事が必要で、資格のない人が自分で設置することはできません。
12Vのライトとソーラーライトのメリット、デメリットは次の通り。
 
・12Vの低電圧ライト(ローボルトライト)
資格がなくても誰でも設置することができます。
100Vに劣らない明るさですが、消費電力は100Vより抑えられ、ランニングコストが削減できます。
ライトの他にケーブルや電圧変換器などを用意する必要があり、メンテナンスの手間も掛かりますが、耐久性は高く一度設置すれば頻繁な交換は不要です。
・ソーラーライト
明るさが12Vより控えめで、点灯時間は昼間の日照状況次第。天気が悪いと短時間で消えたり全く点灯しなかったりということもあります。
内蔵の充電池は1〜2年で寿命が来てしまうため、常設するなら頻繁な交換が必要です。
ただし設置は配線いらずで非常に簡単、電源不要で電気代がかからない点もメリットです。
 
夜間常時点灯させなくてもOK、短期間だけライトアップしたいという場合はソーラーライトで十分ですが、安定してライトアップによる演出を行いたい場合は12Vの低電圧ライトがおすすめです。

●低電圧ライト設置に必要なもの

ガーデンライトはマンションの屋外電源からケーブルを伸ばして設置することになります。
・電圧変換器(変圧器、トランス)
電源に繋げて電圧を変更する機器です。
日本の住宅の電源は電圧100Vが採用されています。100Vの電源にそのまま12Vの低電圧ライトを繋げることはできないので、12V専用の変圧器を電源に接続してから配線を行います。
・ケーブル
変圧器からライトに繋げるためのケーブルです。
ローボルト専用のケーブルが販売されていますが、配線用の配管を用意するなど強度の対策ができれば、ホームセンターで測り売りしている電線でも問題ありません。
・コネクター、分岐コネクター
使用するライトが一つの場合は、変圧器に繋げたケーブルをそのままライトに接続すればOK。
複数のライトを使用する場合は、伸ばしたケーブルの途中にそれぞれのライトの線を繋げたコネクター取り付けていくか、分岐コネクターを使って一箇所から配線を伸ばしていきます。
・12Vの低電圧ライト
樹木を地面から上方向に照らすガーデンアップライトや、アプローチの足元を照らすのによく使われているローポールライト、壁面に取り付けるブラケットタイプ、街灯風の背の高いライトなど、いろいろな種類があります。

おしゃれにライトアップするポイント

●ライトアップの手法

・アップライティング
シンボルツリーを地面に設置したガーデンアップライトで下から照らします。
枝葉の密度が低い木なら、木の真下に1台設置すればきれいにライトアップできます。密度の高い木なら2台用意して下さい。真下ではなく斜め下から外側を照らすように設置しましょう。
地面に挿して設置するスパイク式のライトを使うと、微調整が簡単です。
・クロスライティング
1本の木を複数のライトで照らして、どの角度から見ても明るさが均一になるようにする方法です。
周囲360度から眺められる場所に植えられた木は、1台だけで照らすと角度によって明るさにばらつきが見えてしまうので、クロスライティングで美しくライトアップしてあげましょう。
・シャドーライティング
建物の壁面に植栽の影を作る、神秘的な演出です。
枝葉の影を活かしたいので、ライティングは木の斜め下側から。木の上ではなく壁面にライト向けて、きれいに影ができる角度と位置を探って下さい。
・シルエットライティング
壁際にある植栽を見せるときに効果的な方法です。
見せたい植栽の影にライトを設置して、壁に向かって照射します。壁からの反射光で対象の植栽のシルエットを浮かび上がり、落ち着いた雰囲気を作ります。
・ムーンライティング
ライトを設置するのは木の上側、枝葉の中。地面に枝葉の影を落として、月明かりでできるような光と影の穏やかなコントラストを楽しみます。
ロマンチックでリラックスもできる、素敵な空間を作り出すことができるでしょう。
枝葉がある程度広がるタイプの木に向いたライティングです。

●ライトの色合いで雰囲気が変わる

照明には暖かく優しい印象を与える電球色と、涼しげで澄んだ印象を与える白色の2種類があります。
アットホームな雰囲気のライトアップにしたいなら電球色、スタイリッシュでおしゃれな雰囲気にしたいなら白色に、目指す演出によって使い分けましょう。

植栽のライトアップがもたらす効果

植栽のライトアップの効果は、夜のマンション外観を美しく演出するだけではありません。
ライトアップの手法を駆使することで、夜自分の住まいに帰ってくる住人を優しい光で迎え入れ、癒やしとくつろぎの瞬間も与えてくれます。
その他にも、マンション外構に明かりが灯ることで防犯効果が期待できますし、足元が見えずアプローチの段差で転倒するような危険も防ぐことができます。
物件の見た目の魅力をアップする以外にも利点がいくつもありますので、ぜひ取り入れてみて下さい。
きれいにライトアップできるか不安な場合は、まずシンボルツリーを1本、ガーデンアップライトで照らすことから始めてみましょう。

著:猫野 千秋