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リノベーションと言えば新しく作り変えるというイメージが強いのですが、実はかなり幅を含んでいる言葉でもあります。真にオシャレな人たちがビンテージジーンズなどの古着好きであるように、センスの良い人ほどアンティークものによるリノベーションを好む傾向が強いようです。今回はひとつ先を行く古さを取り入れたリノベーションについて語っていきます!

経年美化と経年劣化の大きな違い

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趣のある家具などを見定める上で必要となるのが審美眼です。その商品が誕生してからの時間が長く経過していればそれで良いかと言えば、そんなことはありません。言葉は悪いですが、みすぼらしい佇まいになってしまったものに魅力を感じる人は皆無でしょう。
品のある商品は探し出すときのポイントは、きちんと「経年美化」しているものなのか理解する目を持つこと。自然素材で作られたものは年月とともに、じわっと良い味わいを出すようになります。1970年代以降は化学物質が材料に含まれるようになっているため、年月を重ねても魅力を出しづらいものが増えています。お次は経年美化の象徴的存在とも言えるミッドセンチュリーについて解説していきましょう。

ミッドセンチュリーは要チェック!!

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アンティークリノベーションを行う上で、重要なアイテムとなるのがミッドセンチュリーの家具やインテリアです。1940年から1960年代に製造されたものをミッドセンチュリーと呼びます。
第二次世界大戦において圧勝を収めたアメリカは空前の好景気を迎えます。戦争中、軍需産業の手によって生み出された「ガラス繊維強化プラスチック」や「成型積層合板」といった技術が家具へと転用され始めたのもこの時期です。エーロアーリネンやジョージネルソン、チャールズとレイのイームズ夫妻といった有名デザイナーが新しい技術を積極的に取り入れたことで質の高い家具やインテリアが多く作られたのです。
曲線を多く用いるデザイン、非常にポップなカラーリングなどがミッドセンチュリーの特徴として挙げられます。今ではカーブの入った家具がそれほど珍しくなくなりましたが、それまでのものは直線のみで構成されているものがほとんど。曲線を入れようにも素材の性質がそれを許してくれなかったという理由があります。「ガラス繊維強化プラスチック」「成型積層合板」が使えるようになったことで、それまでになかった大胆なデザインを採用することができるようになりました。

アンティークなリノベーションを成功させるポイント

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一口に何が正解であるのかを決めるのは難しいものの、統一感を出すことは必要です。例えば「背の高い家具を一切置かない」というポリシーのもとでリノベーションを成功させた人もいます。上下に分けられる家具であれば、重ねずに別々の場所へ配置するなど柔軟に頭を使うことが求められます。
「レトロな家具は高そうだから費用が心配……」と思われる人もいることでしょう。しかしコストを抑える方法はいくらでもあります。ホームセンターで買ってきたものをDIYすることによってオシャレに見せることも可能です。
こだわりの強い人は壁の塗装までを自分たちで手がけるのだとか。ペンキの世界もつきつめると奥が深く、実に様々なペンキがあります。
もちろん全てをDIYすることは難しいでしょうから、お金をつぎ込める部分には思い切ることも求められます。家具選びもDIYも楽しみながらやることが大切。完成した部屋をイメージしワクワクしながら部屋作りに励みましょう!

傷物の家具はNG!?

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アンティーク家具は誰かが使っていたため、傷が入っていることもあります。潔癖な人からすれば「傷なんてとんでもない!」と感じてしまうかもしれません。しかしその傷も味わいとなるのがアンティークの特徴。「完璧でないからこその魅力」というのもあるのです。人間と一緒で酸いも甘いも噛み分けているからこその価値というのが存在します。

ときには「待つ時間」も必要

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アンティークな家具というのは、いつ理想的なものと出会えるかが分からないのも面白い点であると言えます。焦りすぎるがあまり納得していないものを買い揃えると、調和が損なわれてしまいます。時にはじっくりと腰を据えることも大切です。いきなり100点を目指すのではなく、段々と100点に近づけていく楽しみ方を身につけましょう。
「こんなアンティーク家具が手に入ると最高なのに…」と思っているときに、ドンピシャのものが見つかったときの感動は言葉で言い表せません。「自分の欲しているものが何であるのか?」をじっくり問いかけることで、自ずと答えが見えてくることでしょう。

忙しい時代に輝きを放つアンティーク

色々語ってまいりましたが、重要なのは「どんな家具に囲まれて生活したいのか?」ということです。家の中は長時間過ごす場所のため、心からほっとできるお気に入りのものを揃えておきたいものです。
精神が疲弊しやすい超情報化社会の真っ只中で生きるからこそ、普遍的な魅力を持つビンテージ家具に癒される暮らしもまた一興なのではないでしょうか。
「21世紀は心の時代」と言われているため、これからアンティーク家具への需要は、さらに高まっていくものであると考えられます。