マンションは、雨風に晒されるだけでなくお部屋や共有スペースでは故障や破損など次々と問題が出てきます。入居の有無に関わらずマンションの設備維持はしなければならず、修繕の義務が発生します。マンションのオーナーを悩ませているのがこの修繕ではないでしょうか。修繕には、老朽化や空室の対策、建物の維持の目的があります。安定した家賃収入を得るためにも必要なことなので、修繕費について理解を深めていきましょう。
マンションの修繕とは
修繕に含まれるものとして、雨漏りやシロアリ検査、水回り、エアコンの交換などがあります。人が使っていてもそうでなくとも建物は必ず老朽化していきます。「夜になると排水口から悪臭がする」といった、オーナーや管理会社がいつも見まわっていたとしても住んでみなければ気づかない部分も出てきます。入居者からの要望にも応えることも修繕の内ですので、空室対策のためにも出来るだけ早急に対処出来るようにしておきましょう。
マンションの修繕はコツコツと
修繕費用は、オーナーの方からすればかなり痛い出費だと思います。費用を削るわけにもいかなく、どうにか安く済ませたいと思うことでしょう。建物は日々老朽化していくものですから、必ずどこかしらに不備や故障が出てきます。修繕がいくつも重なったり、時期が遅れたことで前よりも酷い状態になってから修繕をした場合、かなりの費用がかかることもあります。出来るだけその不備が小さい内に修繕をしておくと少ない出費で済ませられることもあります。老朽化しやすい場所があれば予防をしておくのも良いです。
また、修繕費用として家賃収入から積立を行っておくと、安定した家賃収入に響くことは少なくなると思います。修繕は必要なものですから、事前に費用を準備しておきましょう。それから安く済ませたいと思うばかりに、出来るだけ安い業者を選んでいたりしませんか?粗悪な業者に当たった場合、修繕を頼んでもすぐに傷んでしまうようでは不必要な出費となってしまいますので安心して任せられる業者を探すのもオーナーの役目です。修繕の依頼から終了までの時間はどうですか?雨漏りや配管修理など早急に対応してもらいたいものであれば、すぐに修繕してくれる業者がいいですよね。実は入居者の要望にすべて応える必要はないのですが、誰が住んでも住みやすい環境を作るために修繕の優先順位をつけていくことをおすすめします。
極端な話ですが、例えばエレベーターが壊れているのにとある入居者の「エアコンが去年のもので古くて嫌だから新発売のものに変えてほしい」という要望に応じますか?入居者全員の住みやすい環境を提供するのがオーナーの役割ですので、修繕費用も気になりますが、修繕の必要性も考えるようにしましょう。
マンションの空室対策
仮にお部屋を借りる立場になって考えてみてください。中も外もボロボロで空室だらけのマンションに入居したいと思いますか?空室があるとその分の家賃収入がなくなります。その家賃収入を取り戻すことも出来ません。家賃収入がなければ必要な修繕を行うことも出来ません。負の連鎖が始まってしまう前に空室対策を行いましょう。
まず、外観は綺麗でしょうか。お部屋の間取りなどももちろん大事なのですが、外観の印象も入居を決める上では重要になってきます。外観のデザインからでも修繕していくと空室対策にもなります。外壁は、雨風や直射日光が当たることもあり塗装が剥がれたり、ひび割れなどが頻繁に起きます。その度に修繕をするのも費用や時間だけでなく、足場を組む場合には入居者に不快な思いをさせることもあります。頻繁に不備が見受けられるところは、状態が酷くなる前に修繕を少しずつ行っていきましょう。
修繕費用を抑えたい
修繕の費用を抑えるには、できるだけ長く住んでもらうことが重要だと思います。入居者がお部屋や共有スペースの不備などに気づいて連絡をしてくれると小さな修繕で済むことがあります。空室を定期的に見まわって確認する手間も省けますし、家賃収入を安定して得ることも出来、そこから修繕費用を出すことも可能なので出来るだけ長く住んでもらうようにしましょう。またエアコンやトイレなどであれば、型落ちはしているけども未使用の商品を使えば安く済ませることも出来ます。
家賃収入を上手く使う
安定した家賃収入を目的にオーナーになる方もいらっしゃると思いますが、その家賃収入を上手に使うことがオーナーの役目だと思います。痛い出費である修繕費用も「入居者に家賃を支払ってもらい、そこから修繕費用を出して改修し長く住んでもらう・・・」とよく考えてみればまわり回ってくるものです。ただ私腹を肥やすためだけにマンション経営を行うのではオーナーの資格はないでしょう。自分だけでなく入居者の生活もかかっていますから、管理や修繕には惜しむことなく取り組むことが必要です。また、オーナーとしての目線と入居者としての目線でモノを見ることが必要です。住みやすいか、家賃は妥当かなどどちらの立場にも立って物事を考えられるとステキなマンションオーナーになれると思います。