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「和」のある暮らしに憧れを持つ人は、年配の方だけではなく若い人の間にも多いのではないでしょうか。
住宅のなかに和のテイストを取り入れるため、和室をモダン風にリノベーションする方や、落ち着いた空間をつくり出すために畳を使ったコーディネートを行う方が増えています。
畳というと和室のしっかりとした雰囲気の印象が強く、少し古臭いイメージやオシャレに繋げるのが難しいといったイメージを持っている方も多いかもしれません。

しかし、最近では和モダンスタイルの人気もあり、様々な形で畳がデザインに取り入れられるようになっています。畳は和テイストの小物とだけではなく、洋風のインテリアや家具などとも相性が良く、デザインの自由度が高いため、畳を使ったコーディネートは決して難しいことではありません。

今回はそんな畳の持つ魅力や、現代風の活用法についてご紹介します。

畳を取り入れるメリット

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和のテイストは日本人にとって親しみやすく、心が落ち着く空間をつくり出してくれます。和モダンスタイルは難しいというイメージを持たれがちですが、畳から考えて家具や小物を配置していくことで、オシャレで現代風にまとめやすくなります。古民家カフェや和カフェなど、和のテイストを重視したお店の雰囲気を参考にしつつ、自分なりの落ち着ける空間をつくっていきましょう。

畳には見た目の良さだけではなく、自然素材としても様々な効果があります。代表的なものとしては湿度を調節する機能や断熱効果といったものがあり、梅雨や夏のジメジメとした季節には、湿気を吸収して涼しくしてくれます。

また、フローリングの床と比べると畳はクッション性が高く、安全性があります。特に小さなこどもや赤ちゃんがいる家庭では、部屋の床を畳にすることで、転落や転倒した際の危険を防ぐことができます。オムツ替えなどで活用できる他、こどもたちの安全な遊び場やお昼寝の場所として、畳のある部屋は最適です。

休みの日などは、こどもたちと一緒に添い寝をしたり、寝転がったりして、日々の疲れを癒やすのもいいかもしれません。布団やベッドがなくても、気軽にゴロゴロとできるのも畳の魅力のひとつですね。

現代風の畳

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和モダンスタイルの和室では、縁のない半畳の畳が好まれて使われるようになっています。こういった畳は、一般的に琉球畳と呼ばれるもので人気が高い畳となっています。

通常の畳と比べると縁がないため、琉球畳の敷かれた部屋は広い印象を感じられ、部屋に開放感を出すことができます。また、半畳の畳を縦横交互に置くことで、市松模様が浮かび上がらせることができるのが特徴的です。これは畳の目に光が当たることで自然と生み出されるもので、タイルのような使い方で彩りを演出できるようになっています。琉球畳は厚さも薄いものが多いため、フローリングの床の上にも置き畳として手軽に敷くことができ、使い方の幅も広いです。

こういった魅力があることから、琉球畳は和風にも洋風にも合う畳として多く取り入れられるようになりました。

琉球畳を使った和風モダンの例

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琉球畳には色つきのものがあり、デザインによって色を選ぶことが出来ます。こちらの例では、青い壁と灰色の畳を合わせることで、クールな和風モダンの一室に仕上げています。ちょっとした小物を置いたり、窓に格子のある障子をつけることで、より一層和室に近い空間を生み出すこともできます。リビングの一角にこのような部屋があれば、何事にもゆとりを持って生活ができそうですね。

畳とレトロソファの例

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こちらの例では、畳のある部屋に落ち着いた色のレトロなソファを置いて、雰囲気を統一しています。畳はアンティークやレトロ風なインテリアとの相性が良く、和のテイストを保ちながらもモダン風にアレンジがしやすいです。

和室は客間としても使われることが多く、ゆったりとした静かな空間でコーヒーを飲みながら話し合うことも楽しみのひとつですね。

照明でモダン風に

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こちらの例では、洋風のインテリアと照明を置くことによって、モダンでオシャレな雰囲気をつくり出しています。畳のある部屋には高さのないインテリアを置くことで、圧迫感を出さずに落ち着いた空間を演出することができます。照明の種類や光の当て方によっても、畳は雰囲気を変えるので、住宅の一室を別空間のように仕上げることも可能です。

和モダンな空間で落ち着いたひとときを

今回は畳を取り入れた和モダンのスタイルをご紹介しました。

日本の建築で古くから使われてきた和の技術と要素は、現代の生活でもその機能を失うことなく、私たちに安らぎのひとときを与えてくれます。落ち着いた畳の空間は、仕事や勉強に集中する書斎として活用できるだけではなく、子育てや客間など、人と人のコミュニケーションを円滑にしてくれる役割も果たしてくれます。

畳を使うことで和の要素を取り入れ、ぜひ暮らしの一部に彩りと癒やしをつくってみてはいかがでしょうか。