マンションの物件を運営しているマンションオーナーにとって、リフォームやリノベーションは、時が経つにつれて、いずれはしないといけない事です。しかし、リフォームやリノベーションをしたからといって家賃アップや満室になる人気物件になるというわけではありません。むしろリフォームなどをしたことによって人気が下がるということもよくある話です。そこで、失敗しないマンションリフォームをするために、失敗例をあげながら、失敗しがちなポイントについて業者面とニーズ面の2つの側面から紹介します。

リフォーム業者選び

まず、リフォームやリノベーションをするとなると業者を探すことになります。リフォームやリノベーションをする上で、専門の業者ならどの業者でも同じようにできるというわけではありません。そのため、リフォームやリノベーションでは業者選びで出来栄えの良さが決まると言っても過言ではありません。
 
仕事をしていると企業や業界ごとに特徴や強みがあることがわかると思います。それはリフォームやリノベーションを行う業者にも言えることで、業者によっては、設備面におけるリフォームに強みを置いているところやデザイン性の提案のできるところ、リーズナブルにリフォームのできるところなど、リフォーム業者ごとにそれぞれ強みや弱み、特徴が異なります。そのため、リフォームと言っても、業者にとって不得意な部分のリフォームを任せてしまうと、満足のいく仕上がりにならなかったりします。
 
また他にも、業者選びをするうえで、自分で事前に十分で調べた1社にのみ見積もりをしてもらって、そのままリフォームを発注する人も多いようですが、1社だけでは正確な判断が難しいです。そのため、もし失敗したくないのであれば、少なくとも自分が推している1社も含めて2、3社に見積もりを出してもらったうえで、金銭面や相性、サービス面などで総合的に判断することが大切です。

マンションは自分のものではない

マンションをリフォームするオーナーのなかには、自分好みに合ったリフォームをする人がいます。そういった人は、趣味や価値観、自分の好きなものを反映させたものは皆も喜ぶはずと思い、自分勝手にリフォームをしてしまうのです。例えば、ペット好きのオーナーだとすると、ペットが飼えると住民も喜ぶはず!とペットが飼えるようにリフォームを行うといった感じです。実際にその周辺ではペットを飼いたいといったニーズがあることを認知したうえで行うのであれば有効ですが、単に趣味や好みでリフォームしてしまうと空回りに終わってしまうことがあります。特に最近では、犬や猫などのアレルギーを持っている人も少なくありません。むしろペットを可にしてしまうことで敬遠されてしまうこともあります。
 
他には、女性専用アパートと謳って、内装をガーリーやメルヘンチックにリフォームしたりするといった例です。この場合は、女性専用ではあるものの、逆に女性がその雰囲気を嫌悪して寄ってこないということがあります。女性専用とはいえ、女性がそういった女の子な雰囲気のある内装を求めているわけではないということを知らなくてはなりません。ガーリー好き女性やメルヘンチック好きな女性専用にするのであれば別ですが。一般的に女性専用のアパートやマンションでは、特に安心安全といった付加価値が重要であって、リフォームをするならセキュリティやプライバシーを強化するようにリフォームするのが良いです。
 
つまり、リフォームをすると言っても、住む人にとって何が重要なのか、何を求めているのかについて理解したリフォームをするかしないかでは、大きな違いがあります。そのため、自分が好きだからといった安易な理由でリフォームするのは危険です。

お客が求めるニーズ

ニーズを知るということは、とても大切な作業で、物件を貸し出すうえで大切なポイントです。人それぞれによって求めているニーズは違います。しかし、ある程度の条件に絞れば、似たようなニーズの人を狙って効果的にリフォームをすることができるようになります。先ほどはペットや女性専用についてお話しましたが、今回は間取りについてのニーズについて考えます。
 
例えば、単身入居者を入居させたいとした場合、リフォームで間取りを3LDKや2DKなどにしても単身入居者は増えないでしょう。逆にファミリー層を狙った物件にしたいのであれば、1LDKや2DKでは狭すぎて、人気が出ないでしょう。こういったように入居希望者にニーズを聞かなくとも、入居させたい人の条件を絞ることで、ある程度のニーズに合わせてリフォームをすることができます。他にもマンションの設備や内装によって、男性の割合や女性の割合なども見えてきます。そういった観点からニーズを考えていき、リフォームをすることが大切です。

ニーズを知る

ニーズに合わせたリフォームをすると言っても、住みたい人のニーズなんて色々あってどれが正しいのかわからないという方いると思います。もし、ニーズがわからないのであれば、管理委託会社に、お客様のニーズについて相談してみるのが良いでしょう。最も入居希望者のニーズを把握しているのは賃貸管理会社と言っても過言ではないでしょう。彼らは賃貸物件を紹介するうえで、入居希望者の要望について把握したうえで紹介するので、物件の周囲の人に訪ねて回るよりも手っ取り早くニーズを知ることができます。
 
また、自分の物件の周囲で人気のある物件の特徴について聞くのも良いでしょう。またリフォーム内容について管理会社から意見を求めることも大切です。リフォームする前の段階でプロの視点から見てもらうことで、ニーズを確認しながら費用対効果のあるリフォームであるかについてチェックしてもらうことができます。