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「ボタニカル」という言葉を聞いたことはあるでしょうか。シャンプーや石けんに冠せられているのをよく目にしますが、「ボタニカル」とは、「植物の」を意味し、製品などに付けられた場合は「自然由来の」といった意味合いをもちます。

植物のいいところは、日々成長したり、季節ごとに花をさかせたり、葉っぱを広げたりして、生活に前向きな変化を与えてくれるところです。室内で植物を育てられるのかと心配なさる方もいらっしゃるかも知れませんが、むしろ植物は、強い日差しが照りつける環境は苦手で、多くの植物は「半日陰(一日の半分が日陰になる場所です。木陰などがこれにあたります)」を好んだり、または少し暗い場所を好む「陰性」の植物も多くあります。

今回は、皆さんのボタニカルインテリアのアイディアを膨らませられるように、植物と製品が調和した部屋を、画像を文章付きで例示していきたいと思います。

リビングと植物

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日の差す明るい部屋に、透明な花瓶で植物を配置するパターンです。部屋に、あまりに家具や生活用品がつめこまれていても、オシャレなデザイン性を感じる部屋からは遠ざかってしまうのですが、このように空いたスペースに大きめの植物などを置くと、部屋の印象が一気に変わっていきます。

植物は自然のものなので、もちろんこまめな水やりなども必要になります。しかし、そういった労力が、居住者の部屋の模様に対する意識の高さを証明してくれます。たとえば、衣服類のオシャレにしろ、人に服のカラーバリエーションや素材よりも、「衣服にこだわりのある人だ」というメタ的なメッセージが伝わること、これも「ファッション」の一部です。

リビングは、人が集まる場所です。そこに華やかな、人を明るくさせてくれる植物があると、家族関係にいい影響をもたらしてくれます。

このくらい明るい部屋だと、大木を覗いて、大抵の植物が育てられます。

寝室と植物

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寝室は、一日をリセットして、明日に備えて休息をとるための場所です。風水などでも、寝室は重要な場所と考えられていています。

人は、およそ人生の三分の一を眠りの中で過ごしますが、睡眠時間を抜きにしても、寝室にいる時間というのは長いです。そこに植物を置くと、ストレスを軽減してくれる緑色が、いつも身の回りに置かれている状況になります。

寝室は個人的な空間ですから、植物の鉢も、好みに合わせて選べます。画像のようにバケツに入れてみたり、色付きの鉢に入れて、部屋に彩りを添えてみてもいいかも知れません。植物は、インダストリアルデザインと組み合わせることによっても、また新たな魅力が引き出されます。

植物と工業製品を組み合わせると、空間が一気にモダンな雰囲気を醸し出し始めます。

バルコニーと植物

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バルコニーは、ボタニカルデザインの自由度が最も高い舞台です。リノベーションも近年になって賑わいを魅せています。日光を好み、室内では育てられない植物も置けますし、日陰を好む植物も、配置に工夫をこらせば育てられます。また、バルコニーがあると植物をより効果的に見せることが可能になります。

明度の高い花などを飾っても、部屋だとやはりすこし寂しくなってしまいます。お日様の下で花や実を誇る植物を見ると、ナチュラルに気分が和みます。

マンション住まいの方はバルコニーをお持ちでしょうし、一軒家でお住まいの方であっても、バルコニーは設置することもできます。費用も、何百万とかかるものではないので、ぜひご検討していただきたいです。

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植物を「垂らす」

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植物は、床や地面に置く以外にも、天井から吊るして飾る方法があります。これをプラントハンガーと言います。この飾り方のいいところは、床スペースをあまり消費しないのはもちろん、蔓性の植物の茎を立体的に楽しめる点です。こちらのような飾り方だと、内装のモダンで前衛的な印象がかなり強くなります。部屋が広い場合に限られますが、ネットや柵を設置して、グリーンカーテンを室内でつくってみてもオシャレです。

グリーンカーテンは、主に直射日光から外壁を守るために、屋外に設置されるものですが、植物には蒸散作用がありますので、室内でもその冷却効果を発揮できますし、なにより癒やしになります。

世界観のあるボタニカルインテリア

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特定のコンセプトに基づいて、部屋をデザインすることももちろん可能です。画像のように南国風にしつえたり、畳の部屋にラセンイを配置して、和モダンな空間を作り上げるのも一つのスタイルです。

フランス語ができないのに、フランスで住んで、日本から受注するインターネット関係の仕事をなさっている方がいます。その方がフランスで仕事をする利点として「家から出たら海外旅行の気分を味わえること」を挙げています。

部屋を、異国情緒溢れるもので囲んで、非日常的な感覚を楽しむのは、きっとステキなことだと思います。

まとめ―ボタニカルインテリアの魅力とは―

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園芸を趣味にしている人は多いです。植物の、なにがそんなに魅力的なのでしょうか。理由は色々挙げられるでしょうが、なによりもまず、植物は生きているという点があげられます。

定期的に水やりをしなければなりません、土が古くなったら植え替えしなければなりません……、しかし、だからこそ、植物は愛されます。もちろん、造花や、木材によるボタニカルデザインもあります。しかし、「部屋への愛着」の観点から考えると、自然の植物にまさる素材はないと思います。

みなさんも、ぜひこれを機に、植物をインテリアにして、育ててみて下さい。また、植物は緑色なので、艶のある黒っぽいインダストリアル家具などと組み合わせても、落ち着いた雰囲気を演出してくれます。色んなスタイルのお部屋を試してみて下さい。