建物を構成する主なものとして、窓、ドア、壁など様々なものがあります。今回は窓に焦点を絞りました。どのような窓を選べば、外観のデザインに調和をもたらすのかなども含めて、詳しく説明しています。これから新築の戸建てを建てる物件のオーナーさんにぜひ読んでもらいたい内容となっております。

まず抑えておくべきポイント

もちろん内側から眺めた印象も重要ですが、意外と見落としがちなのが、外側からの視点。外観を具体的に示した『立面図』というものがあります。東西南北どの方位から見たものなのかが、すぐにわかるように書かれています。もしここで窓の位置がずれているならば、修正してもらう必要があります。
 
窓はラインを揃えることが大切。縦のライン、横のラインの2種類がありますが、これをきっちりそろえるだけでも、かなり美しく見えます。縦のラインを意識するのなら、1階の窓位置と2階の窓位置が上下に並ぶようにしてください。もしあまりにもちぐはずになっているのなら早期に直すべきです。
 
もう一点は、窓の種類を絞ること。欲張りすぎて多種多様な窓を入れてしまうと、どうしても調和がとりづらくなります。先ほどお伝えした縦のラインというのも、窓の種類を増やさない方が揃えやすいのです。各々の窓が持つ個性がぶつかり合うような事態は極力避けましょう。

和と洋を知る

家のデザインを勉強する上で、ぜひとも覚えてほしいのが和の概念、洋の概念です。一般的に横のラインは和で、縦のラインは用と言われています。窓はこの縦、横というイメージに大きく関わります。縦ラインで構成されている家に横中の窓をたくさん設置したとすれば、どこかミスマッチな出来上がりになりかねません。
 
反対に横長の和風調の建物に縦長の窓をはめこむと、やはりこれもおかしな印象を与える結果に。かなりシンプルなことなので、覚えやすいと思います。その建物が全体的に和なのか洋なのかを、まず見定めることによって、どのような窓を選べばいいのかが見えてくることでしょう。

窓が設置できない位置もある

デザイン面をクリアしたからと言って、どこにでも窓をつけていいわけではありません。耐震性を高める『筋交い』の位置などによって、窓をつけられない場所があります。マイホームを購入しようと考えている人は、外観やデザインのみで選ぶのではなく「地震に耐えられる家なのか?」「長持ちする物件なのか?」など、様々な角度から考えます。施主はその辺りも考慮しながら、窓をどの位置にすればいいのかを考えるべきなのです。『調和』という言葉は、外見のみならずそういった面も含めて使う言葉と言ってもいいでしょう。

まとめ

窓に対する基本的な考え方から、少々専門的な部分まで見てきました。特に和と洋の概念を覚えておくことで、かなり全体のバランスを考えられるようになります。センス溢れる窓をチョイスすれば、魅力いっぱいの家作りができることでしょう。ここに書かれた内容が、あなたの参考になることを願っております。