出典:https://www.photo-ac.com/

年代が経過した物件を放置しておくと、その価値はどんどん低下してしまいます。見た目が悪くなってしまうだけではなく、暮らしやすさや安全性のレベルも下がってしまうでしょう。ボロボロのマンションやアパートに住みたいという方はあまりいないはずです。
 
それを防止するための対策として考えられるのは「リノベーション」あるいは「建て替え」です。
このどちらがよいか、人によって意見が分かれるところではありますが、私どもとしては前者、
すなわちリノベーションをオススメいたします。その理由について、この記事でお話いたしましょう。

目次
理由その1:コストを抑えられる
理由その2:期間がかからない
理由その3:建て替えにはできない「外観リノベーション」ができる
理由その4:住民の理解を得られやすい
理由その5:建て替えにはない「古きよき価値」を生み出せる
 

理由その1:コストを抑えられる

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「中途半端に古い建物を残しておくぐらいなら、建て替えた方がすっきりするんじゃないの?」という考えもたしかにあります。
しかし、リノベーションには建て替えにはない大きなメリットが三つも存在しているのです。
そのうちのひとつがコストパフォーマンス。建て替えを行うとなると、今の物件をいったん取り壊した上で、また一から立て直さなければなりません。そうなると、費用がどのようになるかはご想像がつくかと思われます。土台から柱、屋根や室内設備にいたるまですべてを組み直さなければならないので、膨大な額が必要となってしまうのです。 さらに、その費用はデザイン、間取りによっても大きく変動します。手にはいりにくい資材や最新の設備を使用導入しようとすれば、その分費用はどんどん嵩んでしまうでしょう。
建て替えは気持ちがスッキリするかもしれませんが、同時にお財布もスッキリしてしまうのです。
その点、リノベーションであれば費用を大幅に削減できる可能性があります。よいところ悪いところもすべて新しいものに替えるのではなく、必要な箇所だけを新しくするので、ムダなところにコストを費やさないのです。うまくいけば、マンションやアパートの改修費用を建て替えの半額以上安く抑えることも不可能ではありません。

理由その2:期間がかからない

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建て替えは一から行わなければならない分、その手間や工程も複雑なものとなります。
そして、その分完成までに時間がかかってしまうのです。 建て替えのための時間が長くなればなるほど、マンションや集合住宅関連のビジネスを行っている場合は悪影響が発生します。たとえばマンションの建て替えを行った場合、完成まで住民を住まわせることができないので、その分不利益が出てしまうのです。
その一方、リノベーションであれば建て替えと比較して時間をかけることなく完成させることができます。
あくまでも問題のある部分のみを直しあらためていくので、よけいな手間が発生することがほぼないのです。
コストが安く済むのも、こうした理由からです。 マンションやアパート、店舗など収益を目的とした物件の場合、完成までの時間が短いというのは、大きなアドバンテージとなり得るでしょう。

理由その3:建て替えにはできない 「外観リノベーション」ができる

建て替えとなると、どうしてもその手法は画一的なものとなってしまいますが、リノベーションの場合そうではありません。オーナー様のニーズやリクエストに合わせ、多様な形で物件を生まれ変わらせることができるようになっています。 その多様な形態のひとつとして、「外観リノベーション」があります。外観リノベーションとは、建物本来が持っている個性を引き出すために実施する特別なリノベーションのこと。 年数の経過などによって埋もれてしまっているその物件本来の価値を引き出すことによって、より利用者を惹きつける物件へと変化させられます。
関連リンク:リノベーションを楽しむ!マイナスをプラスに。おもしろリノベ物件発掘!!

理由その4:住民の理解を得られやすい

マンションやアパートなどを建て替える際に大きな障壁となるのが、住民の理解をどのように得るかということです。 建て替えというのは物件のすべてを対象としなければなりません。ですので、古くなったマンション他集合住宅を建て替えるとなると、今住んでいる住民に対してまとまった内容の説明を行う必要があります。
もちろん、ただ単に説明するだけではなく、建て替え期間中の住民の生活を保障するためにさまざまなフォロー制度を考える必要もありません。
これによって莫大な手間と費用が発生してしまうため、マンションの建て替えが頓挫してしまうということもしばしばなのです。
そうした点を考慮すれば、リノベーションがいかに行いやすいか実感していただけるでしょう。
リノベーションであれば、建て替えほど大規模な工事を行う必要はありません。
よって、住民の負担を大きく削減することができるようになるので、理解を得られやすいのです。

理由その5:建て替えにはない「古きよき価値」を生み出せる

出典:https://www.pakutaso.com/20180325089post-15765.html

建て替えよりリノベーションをオススメする最大の理由は、これによって他には代え難い貴重な価値を得られるということです。
「古い物件をリノベーションしても変わらないんじゃないの? あんまり想像つかないなあ」と思われる方は、最近の「古民家ブーム」をイメージしていただけるとよいかと思われます。
明治時代、あるいは江戸時代に建てられた古い家をリノベーションしたこれらの物件は古きよきクラシックな雰囲気を保ちつつも、現代の建築技術により培われた工夫がところかしこに施されており、精神的にも肉体的にも非常に快適なものとなっているのです。
加えて、現代ではコストや土地面積の問題から用いられなくなった、昔の職人のテクニックも失われることなく取り込んでいるので、現代物件にはない風通しのよさや心地よさも体感できるようになっています。
「本当?」と思われる方は、ぜひお近くにある「古民家カフェ」や「古民家スタジオ」に足を運んでみるとよいでしょう。
古民家を再生し、それを利用してビジネスを行うというプロジェクトが現在全国的に展開されています。
カフェやプロジェクトのみならず、ゲストハウスや書店、工房にオフィスなど、その活用事例は豊富に報告されています。
変わったところでは、古民家をリノベーションして「古民家アパート」を作ってしまう事例も存在しているようです。
下手に建て替えを行い画一的な物件にしてしまうよりも、リノベーションによって「ほかにはない味のある物件」にした方が、より注目を集めることもできるでしょう。
関連リンク:古民家化ブーム?古マンブームがはじまっています

まとめ

以上、建て替えよりもリノベーションをオススメする理由について解説いたしました。
一から全部を新しいものに作り直してしまう建て替えとは異なり、リノベーションはコストパフォーマンスにも所要期間的にも優れ、なおかつ古さと新しさが融合した独特な「古きよき」価値を物件に付与することができる、優れた方法と言えるでしょう。


要点まとめ
・リノベーションは建て替えよりもお金がかからない
・リノベーションは建て替えよりも短期で実施できる
・リノベーションは方法が多様
・リノベーションは建て替えにはない「古きよき」価値を生み出せる