団塊の世代やベビーブームなどと称され、昭和の時代に爆発的に人口が増えました。戦争で焦土の焼け野原となった日本は回復へと向かい、経済は右肩上がりに伸びると、経済大国第二位と言わしめるまで成長したのです。
その人たちはすでに現役を退き、静かに余生を過ごしています。日本の復興の立役者の礎となってくれた人生の先輩たちに、優しい社会を提供したいものですね。
そこで今回はお年寄りの方々が快適に過ごせ、また家族みんながおしゃれで住みやすい家で過ごせるように、バリアフリーリノベーションについてご紹介します。

車椅子でも大丈夫!スロープ付きエクステリア

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スロープと階段と両方のバランスが取れています。これなら車椅子の移動であっても楽にできますね。おしゃれで優しい、見ていて安心感のあるエクステリアです。しかし、必ず車椅子での移動が将来必要になるとはかぎらないので、着工する前に後々車椅子の必要性がでてくるかどうかは考慮しておきましょう。

手すりをつけて煩わしさを軽減

お年寄りは足腰が弱ると、立ち上がることすら苦労します。
階段は大変だと想像できますが、予想以上に辛いのが浴室やトイレでの座り立ちです。こんな時は手すりをつけることで、日々の煩わしさが解消できます。

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手すりは部分的に取り付けることができます。
ここでトイレや浴槽をリノベーションするなら、やはり毎日使うものなのでデザインも重視したくなってきます。デザインを取り入れたバリアフリーならば、こんなにもおしゃれにリノベーションできます。

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まるでおじいちゃんおばあちゃんに、高級ホテルのような気分を提供できますね。本来の家の持った雰囲気に合わせたデザインを取り入れると、改築した箇所だけが周りと浮いている、なんてことが極力少なくなります。しっかり完成図をイメージしましょう。

厳選!おしゃれなバリアフリーリノベーション

バリアフリーリノベーションというと、数千円でできるものもあれば、それこそ数千万かかるものもあります。ここで大切なのは、自分の家をどのようにしたいかしっかりとしたイメージと、予算の上限を明確にしておくことです。
必要に迫られて焦るのではなく、後々家族みんなが快適に過ごせるようなマイホームの未来図を今から描いてみると良いかもしれません。イメージしやすいように、厳選したものを見ていきましょう。

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和風テイストで和室との段差もありません。ドアは開閉式ではなく引き戸なので、開放感が溢れます。簾のようなドアのデザインは夏場の涼しさをより感じられるでしょう。

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花も飾れるおしゃれなデザインです。インテリアとして本など飾っても面白く、それでいてバリアフリーとして使える手すりでもあります。

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和と洋のハーモニーが旧家の威厳を保っています。日本らしさを残しつつ、洋式を取り込むことで偏りがありません。見た目ではわかりづらいですが、耐震性を取り入れているので、大きな災害から大切な家族を守ってくれます。災害対策もバリアフリーリノベーションへとつながりますね。

誰しも年は取っていく

誰しも心の奥ではいつまでも若く健康的でありたいものだと願っています。しかし現実は厳しいもので、ある日衰えが如実に表われるのです。
速く歩けていた歩行速度が遅くなり、人の声が聞きづらくなりました。階段も難なく上がれていたのに、今では低い歩道の段差でも躓きそうになります。

お年寄りの感じるこれらの体験は、老いるまで実際に分からないものです。そうなると外出しなくとも、住み慣れた家に大きな危険が潜んでいたりします。大好きなおじいちゃんおばあちゃんが家で怪我する前に、家に危険箇所がないかチェックしてみてください。

危険な場所をチェックしよう

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ちょっとした段差で転んでしまいやすいお年寄りなので、入る前や入った後の玄関は常に危険なところへと変貌する可能性が高くなります。
一軒家ですと家に入るまで段差があります。そして、靴を脱いで家を上がるまでにまた段差があります。一度転んでしまうと、骨のもろくなったお年寄りは骨折にまでなりかねません。
こんな時は緩い傾斜のスロープをつけることで、事故の確率がぐんと低くなります。

玄関の段差を無くす工夫をすることでお年寄りだけでなく、小さな子どもがいるご家庭でも怪我をする心配がなくなります。また将来的に親の介護が必要になってくると、車椅子などの移動を余儀なくされるかもしれません。こういったバリアフリーリノベーションは家の中で出来る安全と過ごしやすさを作る対策となります。

ユニバーサルデザインとの違い

公共区画などでもバリアフリーを実装した施設は多いです。昨今ではユニバーサルデザインというような言葉も出てきています。
ユニバーサルデザインとバリアフリーは根本的な考えが違っています。バリアフリーは障害者やお年寄りの生活に障害となるものを取り除くといったものですが、ユニバーサルデザインは、個人や国籍を問わず、全ての人が使いやすいデザインを提供していくことをコンセプトにしています。

しかし結果として障害者やお年寄り、一般の人にかぎらず思いやりと優しさを提供しています。バリアフリーリノベーションをする際にもお年寄りだけではなく、先ほどの段差を無くす工夫のように誰もが使いやすい物にするということを意識すると良いかもしれません。

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未来設計を考えることも大事!

さて、イメージはしっかりできたでしょうか?バリアフリーリノベーションは、家族の未来がより快適に過ごせるよう設計していくものです。親から子へ、そして自分が親になって年老いたとき、自分や孫の世代が快適で豊かに過ごせるような家だと嬉しいですね。ユニバーサルデザインイメージを明確にして、予算と相談しながらきっちりとした未来を設計しましょう。