ツーバイフォー住宅をお持ちの人は「うちでリノベーションをするのって難しいだろうな~…」なんて思い込んでいませんか?実はツーバイフォーであってもリノベーションすることは可能なのです。リノベーションを行った際のメリットとデメリットを含めながら、様々な事例を紹介していきます!
その理由は非常にシンプルで、まだ日本にはツーバイフォーにきちんと対応できる会社自体の数が少ないからです。これまでの工法であれば多くの会社は「リノベーションしてほしい」という思いに応えてくれるはず。ツーバイフォーの工法を理解した設計士が増えてくれば状況は変わっていくでしょうが、それが近い未来であるのかについてはまだ分かりません。
ツーバイフォーへの理解を深めよう!
日本に入ってきたのは何と明治初期。「Boys, be ambitious」で有名なクラーク博士らによって1878年に建築された屯田兵住宅。こちらがツーバイフォー工法によって日本で作られた第一号の建築物と言われています。
日本人の暮らしが洋風になっていったこともあり、ツーバイフォーの需要も段々と高まっていきます。本格的にツーバイフォー工法が導入されるようになったのは1974年。高度経済成長の時期だったこともあり、納期が短く人手を抑えられるやり方が注目を集めるようになったのです。
アメリカのやり方をそのまま用いるのでは上手くいかない点も出るようになり、日本の環境や生活スタイルにマッチした工法へと形を変え今にいたるというわけです。
ツーバイフォーの割合ってどれくらい?
国内にある全ての建築物の中でツーバイフォーの割合は1割強です。採用率の高い地域は、北海道や東北、埼玉、神奈川、東京。つまりかたまっているところにはかたまっていて、全くツーバイフォーがない場所もたくさんあるということです。
工法に関するルール
建築物には定められたルールがあります。例えば「この柱を動かしてはいけない」とか「この壁を取り払ってはいけない」といった決まりだけでなく、耐久を考慮した壁の量や長さについても事細かに定められています。
ツーバイフォー以外の多くの建物は、一般的木造住宅の在来工法を基礎として建てられています。しかしツーバイフォーを在来工法と比較した場合、間取りを自由に設定することが非常に困難となってしまいます。
建築に関するルールがネックになって、ツーバイフォーのリフォームが難しくなっていた面もあったのです。ただしこのルールを守ってさえいれば、ツーバイフォーのリノベーションが可能になるとも言えるのです。
ツーバイフォーをリフォームする際のメリット
ツーバイフォー工法で建てられたものがデメリットばかりかと言えば、そんなことはありません。反対に在来工法ならではのデメリットもあるのです。在来工法であれば、途中でプランを変えなければいけないケースがあります。天井をめくった段階で初めて梁の場所が分かり「急遽プランニングを変更しないと…」ということがないとは言えません。
しかしツーバイフォーは工法がきっちりと定められています。ということはどのような構造で建てられているかが、誰の目にも明らかであるということです。在来工法と異なり天井や壁、床の仕上げをはがすまでもなく、どこに柱があるのか、屋根がどんな形状をしているのか、根太(床板を受ける横木)がどちらの方向なのかなどが一目瞭然なのです。ツーバイフォーならではの特徴を活かしたリフォームのやり方というのも確実に存在するのです!
ツーバイフォー、リフォームの実例
ツーバイフォーの自宅を思い切ってリノベーションし、成功した実例を紹介していきます!
三人家族のAさんの家は廊下が家の中心を通っており、リビングとキッチンが分かれ分かれになっていたため、大変使いづらい構造の家屋で暮らしていました。リビングもそれほどスペースがとれておらず「もう少しゆったりした空間が欲しいな~…」と日ごろから思っていたのだとか。
Aさんが希望したのは、まず水回りのスペースを今よりも広げること、そしてワンルームのLDKにする、トータル的に言えば家族三人がゆったりと過ごせる空間にしてほしいというもの。Aさんの希望を全て実現してもらうことができたのです。これまでよりも大きくなった出窓からは日光が差し込み、風通しがよくなったことで通気性も大幅にアップ!「何よりリビングが広くなったことが最も嬉しかった!」というAさん。リフォーム後「こんな快適に過ごせるんだったら、もっと早めにリノベーションを依頼すればよかった」と思われたそうです。
決めつけるのではなく、まず相談
ツーバイフォーの住居で暮らしている人は、何となく今のお家がリフォームできないと思い込んでいるケースが多いようです。しかし建築にまつわることは、やはりプロフェッショナルな人でないと判断することができません。
Aさんの家のように相談を持ちかけてみると、すんなりとリノベーションできる可能性もゼロではないのです。無駄なスペースが目についたり、使い勝手の悪さを感じているのなら、まずはお気軽にリフォーム会社へ相談してみるといいでしょう。たちまちのうちに過ごしやすい住居へと変貌を遂げるかもしれません!