1日のスタートを切るとき、仕事や学校などそれぞれの時間を過ごして家に帰ってくるとき、エントランスが温かく迎え入れてくれたらそれだけで疲れが軽くなる気がしませんか。外出する時には必ず通る場所だからこそ、気分よく歩みを進めるスペースであってほしいですよね。
しかし実際は、マンションのエントランスが抱えている問題はたくさんあります。その中でも特に多いのが三大悪「暗い、狭い、古くさい」です。暗くて狭い場所を通りたくないし、古くさいのは不潔感にも繋がって、それを良いと判断する人は少ないでしょう。今回は、エントランスが抱える問題と、どうすれば気持ちよく通れる場所になるのか、ご提案します。

三大悪「暗い、狭い、古くさい」の現状を確認する

エントランスの問題点として挙げられる三大悪「暗い、狭い、古くさい」が実際に入居を遠ざけたり、入居率の悪いマンションに見られる特徴だったりします。これは、日本中のマンションを所有し運営するオーナーの悩みの種であり、すぐさま改善できる問題でもありません。建築段階ですでにその要因をつくってしまうこともあれば、定期的なメンテナンスによる変化が、結果、この三大悪を引き起こす場合もあります。エントランスは必ずみなが通る場所であり、一番最初に目につく場所です。部屋の入居が決まらない、と感じているオーナーの方は、まずはエントランスの状態を確認してみる必要があります。

三大悪は個人の印象によるもの

三大悪は、住人の印象を悪くするきっかけになるものです。難しいのはこの3つは、主観的な判断によるものだということで、明確な基準はありません。明るさについては、JIS規格で50lx(ルクス)の規定はありますが、ほとんどのエントランスがこの基準を満たしていると言われています。それでも、人によっては暗く感じてしまうのです。暗い、狭く感じることは、夜遅い時間にエントランスを通る人にとっては怖さにつながりますし、古くさい印象はそれだけで清潔感を損なうこともあります。そのマンションの住人が抱く印象を踏まえて、希望に沿ったエントランスにできるのが理想です。

いち部分の変更で見せ方を工夫して

とはいえ、エントランス全体を変更しようとするとコストや時間が気になります。そこで、視点を変えてみてはいかがでしょうか。たとえば、エントランス全体が明るくならなくても、一部分にほかより明るい照明を用いればそれだけで印象を変えることができます。エントランスにポストを設置しているマンションも多いので、住人が必ず通り、立ち止まる場所を明るくするのもポイントです。また、内壁が気になる場合には、ペンキを上塗りするもの良いでしょう。希望の色や、鮮やかな色を用いるだけで、エントランスの雰囲気を大きく変えることができます。

印象が変われば、エントランスは変われる!

工夫によって、印象を変えることは簡単です。全体を明るくしたり、エントランススペースを広げるなどの物理的に困難なことに挑戦したりする必要はありません。照明をバランスよく使えば、全体を明るく見せることは可能です。さらに、鏡を設置したり、扉部分を透明の窓ガラスに変えたりして反射する素材を用いれば、それだけで空間が広く感じられます。こうした部分だけ変更するのなら、コストや時間も最低限に抑えることができます。三大悪「暗い、狭い、古くさい」の固定概念さえ払拭できれば、エントランスは大きく変わるはずです。ぜひ、エントランスに問題や不満を抱えているオーナーさんは、一度挑戦してみてください。