物件はただ所有しているだけでは収益を生まない
人が最低限度以上の生活を営むには居色住……もとい衣食住が必要です。だから賃貸物件の需要が途絶えることはありません。
しかし世の中にはたくさんの賃貸物件が存在しており、新築、デザイナーズ、駅チカ買い物便利など、人気のあるライバル物件が競争相手と存在しているのも現実。
そんななかで自分の物件に人を集めるためには、商品やサービスを宣伝するように、部屋を借りようと考える人に売り込む行動が重要になってきます。
まずはとにかくお部屋に興味を持ってもらって、内見の案内を獲得しましょう。
どんな売り込みをすれば案内を増やせるのか、抑えるべきポイントは次の5つです。
①入居者募集の広告を増やす
②多くの仲介業者を利用する
③リノベーションして反響のとれる物件にする
④不動産仲介会社を動かす
⑤募集条件の緩和
この記事では、3つ目のポイント「③リノベーションして反響のとれる物件にする」を詳しくご紹介していきます。
人は見た目で判断する!物件のルックスは最大の武器
リノベーションというと一般的にはお部屋そのものの改修が浮かぶかもしれませんが、案内を増やすのには外観のリノベーションも効果的です。
・外壁補修、外壁塗装
古さの際立つヒビや欠けを補修するタイミングで、塗装のカラーリングとデザインも見直してみましょう。時代にあった個性を物件に加えることができます
・外構のリノベーション
塀をデザイン性高くカラーリングしたり、サインを描いたり、植栽工事もリノベーションで魅力をアップできます。エントランスと門が離れている物件なら門や門扉、アプローチもリノベーションでアピールできるポイントです。
・部分的なリノベーション
階段・駐車場・ガレージ・共用廊下など、エントランス以外の共用部分を一部作り変えるだけでも印象が大きく変わります。
住む人が自慢したくなるような場所が一つあるだけで建物のステイタスアップとなるでしょう。
・ペイントサイン
物件の象徴となるサインをデザインして目立つところにペイントしてみましょう。物件のブランド感が高まり、借り手にアピールするのに役立ちます。また、部屋番号をペイントサインにすれば個性とおしゃれ度がアップ!
・ピクトグラム
共用部分に施設の案内となるピクトグラムを描けば、使い勝手の向上になります。また、物件の設備をアイコン化して外壁やエントランスに配置しアピールするという使い方もあります。
外観リノベーションは見た目の古さをカバーするだけでなく、使い勝手を向上し居住者の憧れやこだわりを満たす効果も物件にプラスしてくれます。
案内増加に効果大!とっておきのおすすめリノベーションとは
BEFORE
AFTER
物件の価値を高める外観リノベーション。案内増加のためにぜひ実施して欲しいところですが、費用の問題もあるなかでそんなにどこもかしこも工事するわけにはいきませんよね。
そこで特におすすめの工事を一つご紹介します。
最も劇的に物件の印象を変えて強いアピールが可能な工事、それはエントランスのリノベーションです。
賃貸物件の紹介サイトでは、一般的にエントランス側から物件を撮影した写真が掲載されているもの。部屋がどんなにきれいな状態で写真が美しく撮影されていたとしても、物件の顔となるエントランスが手入れされていなければ、どうしても第一印象が悪くなってしまいます。
「部屋が気に入れば内見してもらえる」「実際に見れば部屋の魅力でエントランスは気にならないはず」そう思うでしょうか?
しかし実際に物件を見に行った場合でも同じこと。
実は人が建物を外から見たとき、2階より上はほとんど視界に入っていません。逆に意識せずとも必ず注目しているのは1階のエントランス廻り。
どちらにせよそこでほぼ物件の印象は決まってしまうのです。
間取りや設備に差のない物件の中での比較であれば、当然印象の良いエントランスの物件の方が選ばれてしまうでしょう。場合によっては多少条件を妥協してでもおしゃれなエントランスを選ぶかもしれません。
人は住まいに利便性を求めますが、ルックスの良さも日々の生活の満足感を高める重要な要素なのです。
自慢の外リノ物件を仲介業者にどんどんアピール!
出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/1565850?title=住宅イメージ
物件の外観リノベーションをしたら、仲介業者向けの見学会などを実施して、素敵に変身した物件をアピールしましょう。
オーナーさんが積極的に動けば動くだけ、物件の魅力が広く伝わりやすくなります。案内増加の効果も早く現れるはずです。
直接物件を探す人々と接する仲介業者にとっては、エンドユーザーの興味をひく物件であるということが積極的に物件を紹介する動機となります。
アピールすれば借り手がつく物件であるということ、それをしっかり仲介業者に伝えましょう。
著:猫野 千秋