出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/1740959?title=和洋折衷リフォーム

両極端なスタイルの融合が生み出す和モダン

欧米の生活様式に慣れ現代的な住宅にすっかり馴染んだ日本人ですが、近頃人気を集めているのは日本家屋のテイストを取り入れた「和モダン」デザインの住宅です。
『居色住』の人気記事ランキングでも、和モダンを取り上げた記事が度々上位に上がっています。
現代では純日本家屋が珍しい存在になりつつありますが、私たちは「和モダン」というアイデアで、伝統的な和風建築の居心地の良さと和洋折衷のデザインの魅力を新発見することができました。
 
しかし確かに人気ではあるものの、「それでは『和モダン住宅』とはどういう建物のことを指すのか?」を考えると、「こういうデザイン・造りが和モダン」という定義は無く、明確な答えはありません。
和風と洋風、レトロまたはアンティークとモダン、こうした両極端なスタイルが融合したデザインが和モダンと呼ばれていますが、これらのスタイルをどのように取り入れるのかについては曖昧、言葉を変えれば自由です。
その匙加減は個々のセンスの発揮のしどころと言えるでしょう。
 
今回の記事では、これまで『居色住』でお伝えしてきた和モダンの知識をおさらいしながら、
改めて和モダンの家造りのポイントをご説明していきます。
 
(※参考:和モダンをデザイン考察 )
 

色と素材が和モダンを作る

・和モダンにマッチする黒
重厚感とシャープさを併せ持つ黒色は、和モダンととても相性の良い色です。
外観と内装に、明るい色とのメリハリを効かせて取り入れてみましょう。
和モダンに欠かせない木材や竹材の天然素材との相性も抜群で、外構や庭に植えられた緑や花の色もよく映えます。
 
・和風建築ならではの素材を取り入れる
モダンスタイルの外観や室内のどこかに、和風建築で一般的な漆喰や珪藻土を使ってみてください。独特の質感と色合いは、それだけで伝統的な和の存在感を醸し出し、和の風味がバランス良く効いた空間になります。
建築段階で素材にこだわることができれば、和モダン住宅としての満足度は大幅に高まるでしょう。

格子と畳で伝統的な和テイストを効かせる

・「和モダンらしい」畳
和モダン住宅の和室には、畳にも一工夫が不可欠です。
伝統的な和室で使われる一畳の縁あり畳ではなく、縁無しのスクエアな琉球畳を選んでみましょう。
和室の居心地の良さを造りつつモダンスタイルのシンプルさをキープできるので、和モダン住宅にぴったりの一室が出来上がります。
 
(※参考:おしゃれな畳で「和」のある暮らし )
 
・間仕切り兼デザインのポイント、格子(連子)
格子の長所は、空間を区切る役目を果たしながらも、採光と通気を確保して開放感が失われないところにあります。
外構部分で塀や柵のように設置したり、室内の間仕切り代わりに使ってみましょう。
照明を効果的に配置すれば格子の内と外に光と影が展開し、空間を表情豊かに演出してくれます。
 
(※参考:風情ある格子の魅力 )

和モダンを感じさせるインテリア

・和モダンに合う家具選び
和モダンデザインの家には現代的でシンプルに洗練された家具よりも、やや重々しいアンティーク調やレトロ感ある家具がおすすめです。
和風のデザインにこだわる必要はありません。むしろ洋館に似合いそうなソファやテーブルの方が、和とモダン両方のテイストにしっくり馴染むでしょう。
 
・和素材の魅力が映えるインテリア
杉板や伝統的な焼き物タイル、和紙などをインテリアに取り入れてみましょう。漆喰や珪藻土の壁と同様、独特の質感が印象的な存在感を発揮してくれるはず。
洗面台や浴槽の素材に陶器やホーローを選べば、より本格的な和モダン住宅を目指せます。
 
・洋の東西を選ばない伝統柄
麻の葉文様や七宝文様など、伝統的な和柄はもちろん和モダンインテリアにぴったりですが、実はヨーロッパの伝統的な文様も取り入れてみるとよく馴染みます。
繊細な花柄や幾何学パターンなど、個性豊かな文様がインテリアの幅をぐっと広げてくれるでしょう。
 
(※参考:「和モダンらしい」外観・リビングって?和モダンの家造りアイデア )
 

憧れの和モダンイメージを形に

和モダン住宅は定義が曖昧なため、その雰囲気に憧れはあっても、自分のイメージをどうやってデザインやインテリアに反映すれば良いのかが悩みどころです。
ご紹介した記事を参考に、和モダンにマッチする素材やアイテムを取り入れてみてください。
和風と洋風、レトロとアンティークとモダン、それぞれを好きなバランスでデザインやインテリアに活かすことで、自分なりの和モダンの家造りが実現するはずです。
 
著:猫野 千秋