アウトドアの楽しみ方が注目されています

快適なテントに豪華な食事、設営も調理もそして撤収もお任せの豪華なキャンプ「グランピング」が最近は話題になったりしてますね。

大自然の中に寝る。
薄いテントの布地一枚隔てた外は、もう山の中。
そんな地球との近さを感じる機会、現代ではあまりありませんよね。

ただその一方で、いわゆる「おひとり様キャンプ」というのも注目されています。
設備の整ったキャンプ場をあえて避けて、ひと気のない山の中へひとり分け入ってテントを張る。
スマートフォンもラジオも,音の出るものはなにも無し。
小さな火を起こして、ゆらめく炎を眺めながら夜を過ごす。
ふと見上げると、そこにはまるで降ってくるような満天の星。
都会の喧騒や日々の人間関係を離れて、自分自身と深く向き合う時間が現代人には必要なのかも知れませんね。
え?わたしですか?
いや、わたしはやりませんけどね、それ。
だって、おばけが出たら怖いですもん。

アウトドア好きってこういう人

山ですよ?山。古来多くの人が死んでる(ような気がする)山。
魑魅魍魎が豊富に息づいてそうな山。

クマとかイノシシとか巨大な蛾とかも出てきたら怖いし、夜の山にひとりは絶対に嫌ですホント。
だったら浜辺はどう?という人もいるかも知れませんが、海もやっぱり怖いです。
「高校の合宿でさぁ、先輩が海で溺れちゃったんだけどさぁ、その先輩が飛び込んだ時に撮った写真、現像してみたらさぁ、……波の間からたくさんの手が一斉にわーっと……」
なんて怪談、きっとみんな一度は聞いたりしますよね?
「海辺に遺体が打ち上げられたとき、それが夜中だったらとりあえず砂浜に埋めておいて、朝になってから回収するんだって」
なんて話も聞いたことありますよね?
怖い怖い、絶対に怖いです。

あと、こういう霊とか以外にも「海坊主」とか「蒲田くん」(シン・ゴジラの第二形態?)とか、そういう様々なものが上陸してくるじゃないですか、海って。
海の底って、宇宙よりもさらに知られていない神秘の世界だって言いますもんね。
何が出てもおかしくないです。
湖なんかも、そんな海と山の両方の怖いものがダブルで押し寄せそうだし、池や沼のほとりも夜は
絶対あかんやつですよね?

そう、おひとり様キャンプって、できる人とできない人があります。
そもそもアウトドアというものに対する適性とでもいいますか。
「おばけや霊なんて居ない。一番怖いのは生きてる人間だよ」と言い切れるメンタルを持った人にだけ
許される魂のパラダイス、それがおひとり様キャンプなんですね。

アウトドア好きのお悩みポイント

さて、そういうミニマムなキャンプをする人の現地までの「足」というと、
これは多分一番多いのはバイクですね。
徒歩だとどうしても行動範囲が限られます。
本格的な登山だと徒歩ですが、そういうガチの山の中はテントが張れる場所が限られて、
かえって「おひとり様」になれない、なんて事情もあります。
自転車は積載量がちょっと小さめ、反対に自動車はちょっと大きすぎ。
自然との近さと荷物を考えると、バイクはちょうどいいんですね。


ただし、以前バイカーズマンションの記事でも書きましたが、
バイクが置ける住まいってホント少ないんですよね……。
自転車置き場に置く、という方法もありますが、これもなかなか気を遣います。
まず、バイクは自転車に比べて圧倒的に大きいので、場所を取ります。
これがまず大変に気が咎めます。
また、バイクにはタンクなど傷つきやすい部分が多く、隣の自転車が倒れてこないか、
当てられないかと心配です。
さらにバイクは車重が重く、止めた直後はマフラーなどが熱くなっていますので、
万一倒れて子供が下敷きになったり、うっかり触れて火傷したりというリスクもあります。

ちょっとした運用で意外と簡単に解決?

屋根付きの車庫などを完備した、完全な「バイカーズマンション」はもちろん魅力的ですが、
そういうしっかりとした設備がなくても「自転車の駐輪場と別にバイクを置けるスペースがある」
というだけで、随分と日々のストレスが少なくて済みます。

また自転車に関しても、最近はやたらに安い自転車が出回る一方で、
それなりに値段の高いきちんとしたスポーツタイプの自転車に乗る人が増えてきました。
当たり前のように50万円を超える自転車も多く、盗難などを考えるとなかなか共用の駐輪場に
止めるのは現実的ではありません。
概してそういう自転車は軽く仕上げられてますから、ひょいと担いでエレベーターで持ち上げて、
自分の部屋で保管という人も多いでしょう。

そう、別に立派なガレージや駐輪スペースでなくても、自転車とバイクの置き場を区別して動線を
離してしまうとか、エレベーター内に自転車を持ち込むことを認めるとか、そういう既存の設備の運用で
解決するものも結構あると思われます。

住まう人の視線に立った工夫とアイデアで、リーズナブルに魅力アップを図ってみませんか?

著:おじま あきら